今朝になって,湯川遥菜氏に続いて後藤健二氏も「イスラム国」によって殺害されたことがほぼ確実となった.日本の新聞記事や政治家たちの発言は,これらの方々への無条件の同情に満ちている.しかし,私の意見は少し違っている.これらの2人は,外務省の制止を振り切ってトルコからシリアに入っており,そこで「イスラム国」に囚われたのだ.これは,はっきり言って,自己責任を自覚した行為の結果である.とくに,後藤氏は出かける前に,「どんなことが起きても,それは私自身の責任です.」という発言の入った画像まで残している.そういうことを言っても,一旦「イスラム国」に囚われると,わが国にどれだけの迷惑がかかるかを,彼らは考えなかったのだろうか? 私は,この点にもっと注意を向けることが必要だと思う.国家は自国民の安全に責任をもっているとはいえ,このような身勝手は人たちに振り回されることはあってはならない.
今度の事件を通じてハッキリしたことは,「イスラム国」に対しては,味方になるか敵方になるしかないということだ.中立ということはあり得ないのだ.それは「イスラム国」が拒否している.この点をわれわれ日本人は十分理解しなければならない.マホメット以来,イスラムは支配圏をこういう厳しいやり方で拡大した.今「イスラム国」はその昔のやり方を復活させようとしているのだ.西側世界はもとより,ロシアや中国も厳しい立場に立たされつつある.今後,「イスラム国」が勢力を拡大することになると,世界は中世に逆戻りしかねない.今年は,そうなるかどうかのturning pointの年だと思う.
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